名前を活用してコミュニケーションを取ろう

高齢者とのコミュニケーションで大切なのは名前を活用することです。介護の場面では特に、何度会っていても物忘れによって介護職員の名前を思い出せないということがあります。名前を思い出せないだけではなく存在自体を忘れてしまい、まるで初対面のように接する高齢者も少なくありません。
自分を覚えてくれているだろうと思い込んで名前を伝えないまま介護に入ると、高齢者に警戒されてしまいます。そうならないためにも、介護職員は毎回初対面のように意識して、まずは自分の名前を伝えましょう。

また、高齢者の名前をフルネームで呼ぶことも大切です。高齢者はおじいちゃん、おばあちゃんと呼ばれることが多く、だんだん名前で呼ばれる機会が少なくなってきます。社会の一員であるということも踏まえて、名前を尊重することが大切です。
名前を呼ぶことは、あなたに焦点を当てて話をしている、話をしっかり聴いているという意思表示にも繋がります。

さらに、コミュニケーションにおいて大切なのは、質問して関わることです。一言や二言で終わるような単純な質問ではなく、会話が続いていくような少々複雑な質問を投げかけてみましょう。
質問はコミュニケーションだけではなく情報収集という意味も含まれているため、非常に重要な役割です。

そして、コミュニケーションには共感も大切です。高齢者が不安な気持ちや感情になっている時、共感するような言葉をかけることによって軽減されます。上辺だけのコミュニケーションではなく、様々な感情や考えを受け止めてあげることが必要です。